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NK細胞療法

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「免疫細胞」には様々な種類があり、役割も異なります。
その一つ、NK(ナチュラル・キラー)細胞が、がん細胞への攻撃に効果的に働くことが分かり、一部の医療機関ではがん治療の臨床応用も試みられています。

がん細胞をいち早く攻撃、殺傷するNK細胞

人間の体は、細菌やウイルスなどの病原体、また正常な細胞が突然変異して生じるがん細胞などによって、常に危険にさらされています。
それでも病気を発症せずにいられるのは、体を守る免疫システムが働いているおかげです。
この免疫の中心的な役割を果たしているのが、「免疫細胞」と総称される細胞群です。

免疫細胞の正体は血液中の白血球で、それぞれの役割を担う免疫細胞が連携し、全体の免疫システムを保っています。
中でもNK細胞は、病原体の発見と初期攻撃を担当しています。
NK細胞は1975年に日本の仙道富士郎氏(元・山形大学学長)や米国のロナルド・ハーバマン氏(当時、ピッツバーグがん研究所教授)の研究により発見され、独力で働きがん細胞やウイルス感染細胞などを初期段階で攻撃する細胞が存在することが分かり、「ナチュラル・キラー=生まれながらの殺し屋」と命名されました。

NK細胞の発見はT細胞よりも後で、まだ十分に解明はされていませんが、がん細胞を殺傷する能力があることが分かっています。
リンパ球のうちT細胞は、攻撃力は高いものの、樹状細胞などからの攻撃指令を必要とします。
それに対し、NK細胞は常に体内をパトロールし、がん細胞やウイルス感染細胞などを見つけると単独でいち早く攻撃、殺傷します。これが「生まれながら(ナチュラル)の殺し屋(キラー)」という名前をもつ所以です。

自然免疫を担うNK細胞は、獲得免疫のT細胞に比べて原始的と思われてきましたが、最近になり、NK細胞は複雑で高度な働きをすることが分かってきました。
免疫は自分自身以外のものを攻撃・排除しますが、例えば妊婦さんの場合、母体の中にいる胎児は母親にとり「自分」ではありませんが、例え自分ではなくても、胎児を攻撃しないようNK細胞は高度な機構で調節しているのです。

他の免疫細胞治療との相互補完や抗体医薬との併用に大きな期待がかかる

NK細胞が、生体防衛の早い段階で重要な役割を果たしており、がん細胞を発見して攻撃し、その芽を摘む働きがあることはすでに述べた通りです。
ところが、加齢や強いストレスが原因でその能力は低下してしまいます。また、がん患者さんの場合も、その多くで血液中のNK細胞の数が減少していることが分かっているのです。
こうしたことから、患者さん自身のNK細胞を体外に取り出し、増殖させてその数を増やし、働きも強化して再び体内に戻すことで、がんに対抗しようとするのが「NK細胞療法」です。

免疫細胞治療は、自然免疫の仕組みを利用した「活性化自己リンパ球療法」と、獲得免疫の仕組みを 利用した「樹状細胞ワクチン療法」に大別され、NK細胞療法は活性化自己リンパ球療法の一つです。他にも強化する細胞の種類によって「γδ(ガンマ・デ ルタ)T細胞療法」や「αβ(アルファ・ベータ)T細胞療法」といった治療法があります。

免疫細胞治療の種類

NK細胞療法は、樹状細胞ワクチン療法では効果が期待できないがんに対する治療や、抗体医薬という抗がん剤との併用による相乗効果についても注目されています。

その理由はこうです。
細胞ががん化すると、そのがん特有の「がん抗原」と呼ばれる物質が現れ、T細胞はこのがん抗原を目印にして、がん細胞を攻撃します。
樹状細胞ワクチン療法は、この仕組みを利用した治療なのです。ところが、がん細胞は免疫細胞の攻撃を逃れようと目印を隠すことがあり、そうなると治療効果が期待できません。

しかし、NK細胞は、このがん抗原とは別の目印により、がん細胞を攻撃することができます。
そのため、がんの目印が出ているかどうかをあらかじめ検査で調べて、発現がない、または少ない場合は、樹状細胞ワクチン療法ではなく、NK細胞療法などの活性化自己リンパ球療法が選択肢として考えられるのです。
またNK細胞には、抗体医薬と結合してがんを攻撃、殺傷する抗体依存性細胞障害作用(ADCC)があり、いくつかの抗体医薬と併用することで、その相乗効果も期待されています。

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