プレシジョンメディスンとは、がん組織や血液などの遺伝子情報に基づき、効果的だと考えられる薬剤を選択し、治療をおこなう、がん患者さんに対する究極の個別化医療のことです。
プレシジョンメディスンの流れ
まず、診療情報提供書(紹介状)をもとに医師の面談を受け、標準治療がない、もしくは、受けられない状況であることの確認をします。
そのうえで、プレシジョンメディスンの適応があるかどうかの判断をおこないます。
次に、がんの原因となっている遺伝子の検査を受けます。
遺伝子検査を受ける方法は保険診療と保険外診療があります※。その他、臨床研究などで受けられる方法もあります。
※保険診療で検査を受けるには、標準治療が終了した、標準治療がないなど、条件があります。
すでに、他施設で遺伝子検査を受けられた方は、その結果をお持ちください。
まだ、遺伝子検査を受けられていない方は、当院で【Guardant360】という遺伝子検査を受けることも可能です。
遺伝子検査の結果をもとに、医師が総合的に判断し、効果的だと考えられる薬剤を選択し、治療をおこないます。
■当院のプレシジョンメディスンに対する考え方
当院の基本的な考え方として、標準治療を実施した後の選択肢のひとつであり、
標準治療を行わず実施する治療ではないと考えます。
■留意点
遺伝子検査を行っても、治療に有用な遺伝子変異が検出されない場合があります。
遺伝子検査を行い、遺伝子変異が検出されても、薬剤が開発されていないなどの場合があります。
検査の結果、遺伝性疾患の素因が発見される場合があります。